2020.12.21

「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」という本を読んでいる。分厚い本で、まだ70ページくらいしか読んでないけど、辛くて救われる。

自分の仕事はブルシット・ジョブだと、アンケートの寄せられた仕事内容を読んでいると辛くなってくる。と同時に、自分の仕事もそうかもしれないと思って、悩まされているのは自分だけじゃないと救われる思いもした。

少し前ニュースになった、6年間出勤しないでスピノザの研究をしていたスペインの公務員の話も載っていた。ニュースを見た時はそんなことが可能なのと驚いたが、実は彼は自分を嫌う上司の監視下に置かれ権限もはく奪されていたという。それで鬱病になってしまい、仕事をしているふりで席に座っているよりはと、この選択をしたらしい。全く出勤していなかったわけはなく、出勤して対処すべき問題がなければ帰っていたとの本人談も載っている。「一部の仕事は、あまりに無意味であるために、その仕事をする人がたとえ消えてしまったとしても、誰も気が付かない場合がある」として一例として紹介されてた。しかも不在に気が付いたのが、彼が永年勤続表彰を受けることになったからだというのも笑える。いや、笑えない。

ブルシット・ジョブの定義の一つに、本人が自分のしている仕事を無意味だと思っていることというのがあって、それは辛いよなって思った。話は少しずれるけど、少し前に製薬会社の営業が大量に解雇という記事を読んだ。記事によると、製薬会社の営業というのは、担当する病院の医師に自分の所の薬を使ってもらえるように営業する。医師は忙しいので、隙間の時間に会ってもらうために営業は病院につっききりになる。それがコロナの影響で病院への立ち入りが制限され、営業ができなくなった。その中で契約だった営業が切られたり、年収の高い人が肩たたきにあっているというものだった。しかも、営業ができないのに売り上げがさほど変わらなかったいうのを読んで、全然関係ないのに胸が痛んだ。自分のしていた仕事が実は意味がなかったかもしれないと、そう気が付くのは辛い。

働くってなんだろう。コロナの影響もあって、考える。仕事は人生の総てではないというのはもちろんなんだけど、いかんせん人生に占める時間が長い。週5、1日8時間だけど、通勤とかそれに必要な準備、残業もしたらもっと。しかも昼休みの1時間も決して自由に過ごせるわけじゃない。ブルシット・ジョブでも拘束時間が短ければいいのか。報酬が高ければいいのか。でも、企業の顧問弁護士が自分はブルシット・ジョブだって言っているあたり、金額は関係ないのかな。ドラマの知識しかないけど、企業の顧問弁護士って報酬よさそうなイメージなんだよね。ただ仕事は完全にブルシット・ジョブのひとつとされる尻ぬぐいなんだよね。あくまで、ドラマの知識ですが。全然話それるけど、NHKでグットファイトのシーズン2もう始まってたね。アマプラで見たけど、放送されたら見ようと思ってて、すっかり忘れてた。途中からでも見ようかな。好きなんだよね。