2021.2.18

ブログを書こうとひらいた、はてなブログのトップページに「40歳で特別なスキルのない主婦が、経済的に自立するために何をしたらいいか」という文が見えて、すぐクリックした。私も知りたい。質問者は現在扶養の範囲内でパート勤務。結婚前は数年正社員で勤めるも、結婚出産で退職、その後は扶養内でパート、現在のところで10年勤めているが、単純な事務作業の為スキルが身についていないという。学生時代の友人はバリキャリだったり、専門性を活かして正社員として子育てと両立していたりでコンプレックスを抱いている。夫は子育て中に彼女の反対を押し切り、夜間大学でMBAを取得。そのおかげで転職して年収も上がったが、彼女は子育てを一緒にしてくれなかったことが許せない。そんなこんなで経済的な自立を目指しているという相談。「厳しめにアドバイスいただけると嬉しいです」と文章を〆ているが、回答がとにかく現実的で、現実的なことを厳しいと呼ぶのなら厳しいのだろうけど、この厳しさは優しさだ。うんうんうなずきながら読んだ。

たぶんだけど、この相談者は「考えが甘い」とか「夫の扶養で生活できるんだからいいだろう」とか、きっといつもそうやって自分を責めるようなこと自分で思って、そう言われても仕方って思ってそう書いたのかなと思った。でも、回答は彼女のことを責めず、目指せるなら今いるところで正社員、経験と資格の両方を手に入れる、そのためにできることはこれ、周りに仕事を探していることを公言するなど、現実的。思い出すのは、ドリームチームの香奈のキッチンカー。自分の得意を活かして、周りも協力してくれて、運も味方してと、優しい世界のように書かれていたが、私にとってはこっちのほうが厳しくて残酷だと思った。ドラマとしては楽しんで見ているけどね。

そして最後、彼女の「いい歳をして、ないものねだり、甘えた事を言っています」という言葉に対して、「今が一番若い」、65まで働くと考えたら「まだ25年は時間があるわけです。今から数年を使って、残りの20年ぐらいの仕事を得るつもりで頑張ってみてください。」と回答を結ぶ。私もこの言葉を励みに頑張ろう。でも、回答にある今の職場で仕事の幅を広げるというのは、なかなか難しい。一度試みて失敗しているし、縦割り意識の強いところだと、仕事取られたみたいに考える人もいるし。こういうとき、交渉力とかコミュニケーション能力が必要なんだろう。でも、できないできない苦手苦手だけじゃ何にもならんしな。

回答者さんはツイッターもやっているみたいなので見に行ってみると、相談者に対して案の定、恵まれてるとか、夫自慢かって書き込みがある。回答者さんは、それに対し、どんな人にでもその人の立場でのモヤモヤがある、それを他人と比較する必要はなく、言語化するのが大事と書いている。こういうスタンスだから、今回の彼女も相談できたんだろう。自分から見て恵まれていると思う人の悩みに、嫉妬する気持ちはよーくわかる。なんの意味もない、むしろ自分にとってもマイナスでしかないと分かっていてもしてしまうときがある。そういうときは、回答者も書いているように、言語化。なんでそれをうらやましく思うのか、自分は何を基準にそう考えるのか、そうやって冷静になって考えられたらいいものだ。

相談者さん文章うまいよね。私だったら夫の下りとか感情的に書き殴りそうだけど、そうならず、自分のことをことさら悲劇的に書くこともなく、かといって必要以上に頑張りましたアピールもなく、事実を淡々と、やってきたこと、できなかったこと、将来に向けて考えていることを書いていて、これだと回答する方も、彼女が何を聞きたいかが、どんなアドバイスが必要かが分かりやすいと思う。もちろん、頑張ったことをアピールするのは悪いことではないし、積極的にしていいと思うんだけど、この相談でそれがあったら、過去の自分を認めてほしい、ほめてほしいのかなと考えてしまい、ストレートに悩みが伝わらず、ほしい回答が得られないんじゃないかと思ったもので。

辛くなった時に、これ読んでまたなんとか頑張ろうと思えるものが増えた。私もこのアドバイス胸に頑張ろう。