2021.9.9

朝起きた瞬間、このままだったら将来どうしようって落ち込んだ。将来がなければ悩むことなんてないのかな。ネットで自分と似た境遇の人を見つけて、その人の文章読んで、その人の不安に共感してしまった。そしたら自分の不安が増えてしまってそれに襲われた。読まなきゃいいのにと思うんだけど、でも自分ひとりじゃないんだなと思うと安心もできた。その人からのつながりで似た境遇の人を探しては読む。やめたほうがいいよと思いつつ、つい読んでしまう。

前に読んで本のタイトルを探すために、昔の手帳を見た。手帳に見た映画と読んだ本のタイトルをメモしてある。目的は達したんだけど、タイトル見ても内容はおろか、読んだことすら思い出せない本が何冊かあった。映画はそういうのはなかった。

今韓国ドラマの「恋愛体質 30歳になれば大丈夫」を見ている。若い子の恋愛になんて興味ないんだけど、「エクストリーム・ジョブ」製作チームが作ったドラマと知り、とりあえず1話だけ見てみようと思ったら、おもしろかった。ジンジュ、ウンジョン、ハンジュは大学のときからの親友で、ウンジョンの弟、ハンジュの息子と、5人で暮らしている。ジンジュは脚本家。コンクールに応募した作品が人気監督ボムスの目に留まり、ドラマ化の話が進むが、助監督が7年付き合いその間別れたり戻ったりを繰り返した元カレで気まずい。ウンジョンはドキュメンタリー映画の監督。会社でセクハラを受け、独立。最初に作った映画が大ヒットするが、恋人が亡くなってしまい、ショックから家に閉じこもるようになる。ハンジュは制作会社勤務。大学時代から異様にもてる彼女は、面白い人が好きと言ったらそのためにお笑いの劇団に入る男と恋に落ちるが、ハンジュが妊娠を告げると男は逃げる。ウンジョンの状態を見かねた2人が、引っ越してきて同居生活が始まる。とにかくテンポがいいし、セリフの応酬も面白くて、どんどん見てしまう。3人が放送関係の仕事に就いているので、その内幕も興味深い。韓国のドラマでは、スポンサーの商品をドラマ内で食べたり使ったりして、宣伝するいう手法がとられている。ハンジュの仕事は、太るからフライドチキンを食べたくないという女優やファンデーションが取れるからパックはしたくないと言う俳優に、なんとかそれをやってもらえるよう説得すること。その説得がコミカルに描かれておもしろいんだけど、すごいと思ったのが、結局フライドチキンを食べた女優が、食べた理由だった。彼女のために低カロリーの食事を用意したり、勉強を教えたりと奮闘するハンジュと後輩。その甲斐あってかフライドチキンを食べることを承諾した女優。お礼を言う2人に女優が、かつて親切にしてくれた人にストーカーされた仲間の話をして、それが怖かったから食べたと伝える。2人の親切に心動かされて食べたんじゃなくて、親切にされてそれを拒絶するとひどい目に合うかもしれないなくて、それが怖いから食べたって、すごい描写。こういう思いをしたことある女性多いと思う。他にもジンジュがドラマ制作をOKしてもらうために上層部にプレゼンするシーンでのハラスメントの描写とか、ウンジョンの上司のハラスメントとかも書かれている。いいなと思うのが、女性3人が自分のことを卑下しないこと。3人とも自分に自信があるというわけではないんだけど、自分を否定したりしない。これが自尊心というやつなのか。あと、それぞれが相手を悪く言わない。行動とかにそれはよくないと言うことはあるけど、人格攻撃したりとか馬鹿にした物言いをしたりとかがない。恥ずかしいことに、サバサバ女に憧れていた時は、軽口叩ける方がいいと思っていてそうしていた時期もある。反省。ただの性格悪い嫌なやつだった。なので、そういうのないのは気持ちよく見られる。あと、主人公3人の周りの男性の描き方がいい。ここ数年は「有害な男らしさとそれからの解放」がテーマとして書かれている作品が多いと感じたけど、このドラマの男性たちは「解放」すらない。最初から男らしさに縛られていないように感じる。