2021.10.9

「ノン子36歳(家事手伝い)」を見た。感想にはネタバレがあります。

板東ノブ子、36歳。東京で芸能活動をしていたがうまくいかず、今は実家で家事手伝い。実際には家事手伝いとは名ばかりで、ふらふらとしている日々。ある日、ノン子の実家である神社で催される夏祭りに出店したいという若者、藤巻マサルが現れる。なんの許可も取らず、行き当たりばったりでやってきた藤巻を、ノン子は実家に泊めてやる。その彼女の元に、別れた夫でマネージャーだった宇田川が訪ねてくる。もう一度自分と組んで東京で成功しようと芸能界復帰を持ち掛けられ、一度は断るノン子だが。

36歳で実家に出戻った女が、平常心でいられるわけがない。

ノン子は、宇田川と東京へ行こうと決めるが、実は宇田川はノン子に保証人になって貰い金を借りてもらうことが目的だった。それも、ノン子の同級生の富士子に助けてもらえると言う。おまけに彼女から「みじめ」と思われていることを知り、やけになったノン子は、藤巻と田舎を出ることにする。

藤巻はヒヨコ売りで、祭りのために大量のヒヨコを仕入れる。そのうちの1羽が逃げて、ノン子と2人で追いかけるが捕まえられないというシーンがある。後半、藤巻が祭りで暴れたせいで、大量のヒヨコが逃げ出す。藤巻と田舎を出たノン子は、途中の乗換駅で彼をおいて戻ってくる。その後、ノン子は1羽のにわとりを見つける。ノン子は追いかけて、何とかして捕まえる。そこで映画は終わる。捕まえられなかったヒヨコと捕まえることができたにわとり。ノン子はここから出ていきたいという気持ちはあるが、そのきっかけを男に求めている。藤巻も宇田川もここを出ようと言うが、全く信用ができない。それを分かっていながらも、ノン子は男に依存する。多分、気持ちのどこかでそれじゃだめだと分かっている。依存先を捨てて田舎に戻り、にわとりを一人で捕まえられたことが、ノン子の変化を表しているように思える。

10年位前の作品かなと思っていたら、2008年だった。ノン子が履いているボーイフレンドデニムが懐かしい。膝の部分色落ちていて、太めに裾折り返していた。ノン子が木底のサンダル履いているの見て、自分も同じような木底のサンダル持っていて、それで運転したら当たり前だけど底が曲がらなくて運転しずらかったの思い出した。だから脱いで裸足で運転したら、それもしずらかった思い出。