2021.12.6

また新作110円のクーポンがもらえたので、借りてきた。映画館に全然行っていなかったので見たい作品が多すぎて選ぶの大変だった。

「ローズメイカー 奇跡のバラ」

亡き父から受け継いだバラ園を経営するエヴ。新種のバラを生み出す才能はあるが、最近は大手企業に顧客を奪われバラ園は倒産寸前。人を雇う余裕がないため、社会復帰という名目で安く雇い入れたのは素人3人。簡単なあらすじ知って、素人が才能を発揮してバラ園を救う話だろうなと思っていたら、才能は発揮するんだけど、そっちの方向という驚き。まあ、ちゃんと別の才能も見出されるんだけど。カトリーヌ・フロ演じるエヴが、圧倒的な才能があるけど、バラと自分のことしか考えてない自己中心的な性格で、ワンマン経営者。いざとなったら、従業員よりもバラ園を守ろうとする。こういう男性経営者の役は珍しくないけど、中年女性がこいういキャラ付けってあまりないからいいね。

「返校 言葉が消えた日」

1962年、台湾。独裁政権下で思想や言論の自由が弾圧されていた時代、高校生のウェイは、先生や生徒と読書会を行い、秘密で取り締まり対象となっている本の書き写しを行っていた。そのことを偶然知ってしまったファン。ある日、放課後の教室で眠ってしまったファンが目を覚ますと、誰もいない校内は荒れ果て、居合わせたウェイと学校を出ようとするが、出られない。校内をさまよううち、2人は読書会のメンバーが当局に捕まった事実を知る。果たして密告したのは誰か。ゲームが原作のホラー映画。ホラーは明るいうちに見たいから、日曜の午前中に見た。独裁政権下での悲劇を書いて、その中で高校生や先生がどう生きようとしたのかが書かれている。同時に密告者は誰かというミステリーの要素と、高校生の青春ものでもあった。

「ブラックバード 家族が家族であるうちに」

安楽死を決意したリリーの元に、最後の週末を過ごすため、娘たちが帰ってくる。長女のジェニファーは母の決断を受け入れてはいるが、不安を抱えいら立ちを隠せない。次女のアナは受け入れることができず、警察に連絡をしようと考えている。共に過ごすうち、それぞれが抱えた秘密が明かされていき、ジェニファーとアナの心が揺れ動く。同じ題材を扱った「92歳のパリジェンヌ」とどうしても比べてしまう。個人的には「92歳」の方が好き。ジェニファーは表面上は受け入れているけど、本当はどうしていいか分からなくて、反対だと言う理由を探すために、あの秘密を暴こうとしたのかなと思った。でも、あれだけごたごたした後に、すんなりじゃあそうしましょうってなれるものなのかな。もうちょっと丁寧に書いてほしかった。