2022.7.5

20代の時に読んだ、雑誌の相談コーナーに載っていた記事を、今もたまに思い出す。質問者は20代の女性で、仕事がうまくいかず、やりがいも見いだせず、この会社にいる自分は仮の姿と言い聞かせている、私生活は充実しているし、こっちが本当の自分と思っているが、いつまで続くのかというものだった。まるで自分が書いたような質問だなと思った。回答者は、会社にいる自分も、プライベートに自分も、どっちも本当の自分で、仮の姿と思っていると辛くなりますよみたいに書いてあった。そんなの知ってますよ、今が辛いから仮の姿と思わないとやっていけないんですよ。仮の姿なんてない。知ってる。会社にいる自分も、認めたくない自分も、全部自分。まあ、分かったところでどうなんだ。ただ、20代の自分はそうじゃないと、信じたかった。だって、こんなはずじゃなかったんだもん。でも、こんなはずじゃないまま中年になって、こんなはずだったんだと気が付いた。20代の頃は仕事がだめなんだから、せめてプライベートを充実させればと思っていた。そして、間違った方向に充実させようとした。結局充実しなかった。結果よかったんだけど、当時は悩んだもんだよ。どうして他の人ができる、友達作りも、人付き合いも、転職も、結婚も、なんもかんも自分にはできないんだろう。こんなはずだったとして、こんなはずをどう受け止めたらいいんだろう。しょうがないもん。もうどうしようもないもん。

人からどう思われるのかばかリ考えている自分が嫌だ。嫌だ。