2023.3.29

通勤の地下鉄で、乗り合わせている人が全員仕事のできる人に見えるときは、自分の精神状態がよくない時。ストレスで、甘いもの食べたくてローソン寄ったら、もう信玄餅のロールケーキが売っていなかった。ショック。6個くらい入っている切れているロールケーキ買って全部食べてやると思ったんだけど、2個しか食べられなかった。老い。食べない方がいいから、結果よかった。独身で子どもがいなくて誇れる仕事もしていないってブリジットが言ったら、「だから何?」とフランシスは言う。すごくいいシーンで、好きなんだけど、だからって、このままでいいとは言ってないんだよね。差別に怒ることは大事なことだと分かってはいるけど、それだって自分の生活が安定していないとできなくて、安定のためには働いて給料をもらわないといけなくて。2年間無職だった人が、お金が無くなったから働くと言っていて、ネットで。無職がいいと言っている人でも、生活するためには働かないといけないんだなと当たり前のことに落ち込んだ。仕事してお金を稼ぐことが、生きていくことの必須条件なのはもう逃れらないことで、だから辛いんだけど、だから働かない人を見ると安心した。この人は無職は最高だと言っていて、働いていないことに劣等感を持っていないし、卑屈にもなっていないし、自分とは違う価値観を持てて羨ましいなと思っていた。生活のために働くこの人を責めているわけではなくて、人間、生活のために働かないといけないんだなって当たり前のことを思い出して落ち込んだ。今の仕事以外の生活は気に入っている。できればこのまま続けたい。そのためにはお金がいる。だから働かないといけない。才能もスキルもない中年独身女は今の仕事を辞めることはできない。現実を見る。

文化系ラジオライフのやり直しを考える回で、仕事で無理を重ねて働けなくなってしまった男性からのメールで、図書館に通っているとの話があった。男性は本1冊を最後まで読み切ることはできないけど、心に残った箇所を書き写して、読み返しては心の支えにしていると言っていた。やり直しの場としての図書館。映画にあったよね、ホームレスだった男性が図書館で勉強して、図書館に勤めるようになって、その図書館でホームレスを守るために立てこもるやつ。やり直しの場がほしい。職場に求めたけどだめで、外に求めたけどそれもだめで、今は家に求めている。気がする。仕事だけが人生じゃないって分かっているんだけど、仕事が楽しい人が結局勝ち組だなと思っている。楽しい仕事ができる人なんて、ほんのほんの一握りしかいない。それにはなれないのは分かっているし、目指してもいない。でも、せめて人並みに仕事をしたかった。楽しいのは諦めたから、せめて苦痛じゃなくしてほしい。毎朝起きるたび仕事行きたくないと思って憂鬱にならないくらいがよかった。今日死んだら明日仕事に行かなくていいんだなって思った。中年になってまで思春期の不安定さみたいなこと言っているのが恥ずかしい。大げさに言って自分だけが不幸ぶっているみたいで嫌になる。でも、40代には死は慰めですらあるからね、三木清も言っていたし、慰めてくれるならなんでもいいや。何にでもすがろう。

あの壁紙選べる人だったら、さっさと転職してるんだろうなと思った。あの人は、自分がこんな目に合うのを許さないはずだ。

こないだあった友達が、引っ越しで部屋探している時に購入も検討したみたいで、そういうこと考えないとなとちらとは思っていたけど、先のこと考えたくなくて無視してた。話聞きたかったけど何にも知らない状態だと何聞いていいかも分かんないから、勉強しようと思って、前から気になっていた本の予約を入れた。今はそれでよし。

「ボイリング・ポイント」見た。終わりかたにびっくり。「90分驚異のワンショット」という売り文句。ワンショットは好きじゃないんだけど、これはよかった。ワンショットが好きじゃない理由は、例えば移動とか、これ意味あるって映像が続くこともあって飽きるから。でも、この作品はレストランという限られた舞台で展開するから、それがなかった。レストランのオーナーの娘が取り仕切っているんだけど、いい顔したいがために予約を過剰なくらいとって、インフルエンサーにはメニューにない料理も提供するのOKして、それに切れたスーシェフ(レストランで一番の苦労人)に、こてんぱに言い負かされた後、トイレで泣いてパパに電話するシーンよすぎる。娘、偉そうにしていたけど虚勢を張ってたんだね。厨房としてはたまったもんじゃないけど。その後急に殊勝になって、スーシェフとかウエイトレスに気遣いはじめるのもいい。素直ないい子じゃん。スーシェフのカーリーは、切れていいよ。シェフの尻拭いして、けんかの仲裁に入って、厨房回して、昇給もないのに、頑張ってる。アンディ、ちょくちょく飲んでいるの酒だったんだね、状態がまずすぎる上に、あの終わり方。「一流シェフのファミリーレストラン」並みに厨房がばたばたなのかと思ったら、撮影でカメラが入るのに導線を確保しないとだからなのか、思っていたより整然としていた。

銀行の支店長転勤で、新しい支店長と上司のとこに挨拶来て、初の女性支店長だった。担当でも女性がいなかったのに、支店長。不思議なことに僻んでいない。あらー。あの壁紙を選べる人は、支店長になりたいとは思わないと思うんだよね。だからってわけじゃないけど、別に支店長になりたいとか出世したいとかはない。くっつく床という言葉を知ったとき、自分のことだと思った。キャリアには繋がらない仕事。新人の頃から変わらない仕事。頑張ればなんとかなると思っていた頃が憎い。さっさと転職すればよかった。ただ、転職しても同じことの繰り返しではという疑念はぬぐえない。この仕事を死ぬまで続けたいかと聞かれれば、いいえなんだけど、辞めて転職することもできない。起業するほどのやりたいこともないし、それにインボイスで国はフリーランスつぶしにかかっているし、無理。先のことは考えない。マイナスなことしか出てこない。明日行けば、3連休。でも明日行きたくない。頑張るところ間違えた。もう今更無理だといういう思いと、でも今変えないと一生このままだという気持ちと、でももう頑張りたくない。職務経歴書書けないし、面接は心の底から嫌だし、就業しながらの転職活動は本当に大変だった。誰にでもできる仕事をしていること自体は、もうどうでもいい。特別なことを出来るような才能もないからそれはいいんだけど、それだと、自分ができる仕事が他になくて、さらに誰にでもできる仕事なら若い方がいいので、ますますない。30中で転職活動始めたときに、他の面接者が若い人ばかりで、その時ようやく気が付いた。遅かった。遅すぎた。

キンドルアンリミテッドで読める、「更級日記」読み始めた。菅原孝標女は、物語が好きで、薬師如来像に物語が読めますようにってお祈りしている。京に上がることでそれが叶い、憧れだった「源氏物語」を手に入れて読みふける。そこに「后の位も何にかはせむ」という言葉が出てくる。これは更級日記の中でも有名な記述で、当時の女性たちの憧れである天皇の妻になることよりも、物語を読む方がいいってことなんだって。孝標女とは気が合いそうだ。ただ、彼女は「源氏物語」では夕顔と浮舟が好きで、自分は朝顔なんだよね。あと、明石の君かな。この後彼女は物語を楽しんでばかりはいられなくなるみたい。勉強しろと言われ、いつか光源氏や薫のような男性と恋に落ちると思っていた気持ちが浅はかなものだって気がつく。えーそうなんだ、ずっと浅はかでいたいね。物語だけに浸っては生きられないのか。生きられないよね。

英語の勉強を今週1回もしていない。もう週末には返却期限。一時期は買おうと思ったけど、続かない今となっては買わなくてよかった。でも、返す前にもう少しだけやろうかな。