2021.5.17

ギャオのアカデミー賞特集にあった「ハーフネルソン」を見た。ライアンゴズリングが薬物依存症の教師ダンを演じていて、生徒のドレイと交流を深めていく。その子は母子家庭で母親が仕事で忙しく、兄は刑務所にいる。兄が刑務所に入った背景は語られないが、兄の友人フランクが薬の売人だったり、ドレイの家の周りにダンも知っている売人の姿があったりと、あまりよくない環境にいる。ダンが依存症になった経緯やなんかははっきりとは語られないが、親との短いやり取りや、ダンが授業で展開する弁証法がヒントになっているのかなという作り。いい映画で、見終わってから調べたら、「キャプテン・マーベル」の監督コンビの作品だった。

サンクスシアターで山戸結希監督の「おとぎ話みたい」を見た。ダンサーを目指す高校生の高崎は、田舎で誰にも自分の感性は理解されないと思っている。そんな時教師の新見と出会う。新見は東京の大学に行っており、ダンスやカルチャーに詳しく、彼の周りには生徒が集まっている。サブカルに詳しい高校教師の男と、田舎の女子高生の組み合わせに警戒したけど、そこは山戸監督なので安心して見れた。新見役の俳優、見たことあるなと思ったけど思い出せないまま、濱口竜介監督の「PASSION」続けてみたら、出てた。そして、思い出した。濱口監督の「永遠に君を愛す」で見たんだ。「PASSION」でも「永遠に君を愛す」でも河井青葉さんに振られていた。「PASSION」は貴子やハルの人物造形がよかったけど、毅のあの暴力を好意的に書いてはだめでしょって思った。