2022.2.27

「自転しながら公転する」読み終わった。感想にはネタバレあり。

個人的にはエピローグとプロローグはいらないかな。働くこと、そのでの人間関係、お金のことを本編では切実に書いてきたのに、最後はニャーさんに頼りましたって拍子抜け。もちろん頼れるものは頼っていいと思うし、ニャーさんも都合の良いキャラとしては書かれていなかったけど。寿司屋のシーンで終わったも良かったと思うんだよね。まあ、これがあるから、都と貫一はどうなっちゃうのってやきもきする効果があるんだろうけど。都が自分が不安だと思っているのに気が付かずに、相手のせいにしていたときに、気が付かせてくれる友人の存在が頼もしかった。都とそよちゃんがスポーツジムに体験入学にいって、都がお金払って体を鍛えるなんて「神々の遊び」だと思っていたと言って、それをそよちゃんから聞いた絵理が、自分は子育てで時間取れないのに「時間があるうちに遊べ、神々よ」って言う流れがおかしかった。都はいい友達を持った。都の物語もおもしろったんだけど、都の両親の話の方に興味を惹かれてしまった。何度か都の母親の桃枝の語りもある。介護が必要となってからの方が夫にも娘にも頼りにくくなったとか、最初は単純であまり好きではなかった友人の時子が支えになっていく様子とか、夫が病気になったことで気が付いた自分の甘えとか、ダウンサイジングしていく生き方とか、この辺りのほうがもっと読みたかった。山本文緒さんの本で、中高年が主人公になっているものを後で探してみよう。前も書いた記憶があるけど、30代中までは意識しなくても自分と同年代の女性が主人公とか主要キャラの物語はあったけど、中年に差し掛かってくると、探して探して見つかるって感じ。中年女性が主人公と聞くと見ちゃう。まだ数が少ない分、平凡で地味で何物でもない中年女性はあんまりいない。

去年かおととしできた本屋に、棚を貸して本を売るというシステムがあると、その時から知っていたけど、最近興味が出てきた。とりあえず棚を借りるのにいくらかかるのか調べようと思ったんだけど、本屋の名前もうろ覚えだし、なかなか情報にたどり着けない。興味が出てきた理由は単純で、「チョンキンマンションのボスは知っている」と、同じ著者の「その日暮らしの人類学」を読んで、できるところから、やりたいところから、なんかやってみてもいいんじゃないかと思ったから。確かにここはチョンキンマンションでもないし、彼らみたいな商才や抜け目のなさがあるわけでもないし、でも、2冊を続けて読んで、この棚のことを思い出したから、まあ、やってみてもいいかなと思った。私はチョンキンマンションには行けないし、「自転しながら公転する」では、2040年には若者のほとんどは海外に就職するようになっているけど、私は日本で生きていなかないといけないから、やってみたいことを小さくやってみる。一時期は占いを見てもいじけるだけだったので見るのをやめてたんだけど、昨日久々にポッドキャストで聞いたら、「器の拡大」を意識したほうがいいと言っていた。例えば、利用しているサブスクを増やすとか、設定している被服費や娯楽費があればその予算を増やしてみるとか、いつもより豪華なホテルに泊まるとからしい。サブスク、増やしちゃお。

10時に図書館行って、14時頃帰ってきた。本当はもっと居たいけどおなかすいてきちゃうから、このくらいがちょうどいい。けど、帰る途中嫌で嫌で仕方なかった。帰ったら日曜日が終わって月曜日が来てしまう。会社に行きたくない。そう思ったら嫌で嫌で仕方なかった。