2024.1.17

「鏡の背面」、感想にはネタバレあり。フィリピンで山崎は小野が半田にアルコールか薬物を盛られ、亡くなっていたことを突き止める。それを知らせるメールを中富に送り、日本へ戻る。情報をくれた男性ライター長尾に報告した際、なぜ半田が20年以上も小野として献身的に施設の女性たちを世話したのかという話になり、長尾は半田は心を入れ替えるような、そんな女じゃないと決めつける。山崎からのメールの内容が入所者にばれてしまう。入所者の1人、沙羅の母親が小野先生の霊を降ろして声を聞かせてくれるという。ここから、スピリチュアルに傾いていくんだけど、ちょっとこの辺りが乗れなかった。沙羅の母親は、幼いころに精神障害を発症した沙羅の弟の治療方針で夫ともめて離婚、その後は弟の病院を日本全国探し回り、沙羅はその度に引っ越し。ようやく東京郊外の病院を見つけ、いつでも見舞いに行けるように徒歩圏内に引っ越す。沙羅は弟の世話をするために学校も就職も諦め、母親の下女として生きてきた。摂食障害と薬物依存で、母親から引き離さないとダメだと判断され、小野の施設へ。しかし小野の死後、中富では沙羅をケアしきれず、たびたび沙羅は施設を抜け出して母親の元へ戻っていた。沙羅の母親は、小野と榊原の霊を降ろす。小野の声は沙羅から聞いたであろうメールの内容知っていれば話せることだし、榊原のは絵美子を誘導して話させて、そうですって言ってただけ。そして、沙羅は小野先生の魂が半田に乗り移ったから、半田は小野先生になったという。その後施設や山崎に不思議なことが起こるんだけど、多分、スピリチュアル方面に考えが持っていかれているから、普段なら結び付けて考えないことを、そう考えてしまったってことな気がする。このへん京極堂なら立て板に水がごとく説明してくれるんだろうけど。

小野と半田の内面を掘り下げてくれるのを期待していたので、少し冷めてきた。この辺は「ある男」の方がうまかったな。

週末Nスペの台湾特集を見た。台湾で中国との貿易を仕事にしていた男性が、2019年に中国に出張に行った際、香港を応援するビラを持っていたことから4年拘束され、台湾へ戻ってきたら、当時と全然変わっていたと言う。男性は会社も解雇され、友人たちからは無視されるようになる。2019年は香港で中国の支配に対する大規模な反対デモがあり、台湾でも香港に連帯するような声が多く上がっていたが、戻ってきてからはそのような雰囲気はない。中国は農産物や魚などに輸入規制をかけたため、そのほとんどを中国に輸出していた台湾の地域は大打撃を受けている。これは先日行われた台湾総統選に対する締め付け。民進党が勝ったけど、どうなるんだろう。アメリカではトランプが共和党候補者選びの初戦で圧勝。日本は裏金問題で不起訴。「検察がんばれ」のハッシュタグには違和感しかなかった。応援してどうするんだよ。今まで仕事してなかったのは検察でしょと思っていたら、「検察仕事しろ」のハッシュタグができていた。仕事しろ。ガザへの攻撃はやまないし、ウクライナも然り。コロナもまだ終わっていない。自分の悩みだってある。もう全部忘れて本だけ読んでいたいけど、そうもいかない。

「DoomSpending」というのがアメリカの若い世代で流行っていると、物価が上がって家も子どもも無理だから、今を楽しむためだけにローンを組んでまで消費することらしい。これ、YOLOよりさらに激しさを増していないか?YOLOはコーヒー(高い)買うとか、外食するとか程度。去年読んだ竹田ダニエルさんの本だと、Z世代は持続可能な消費に移行しているとあったけど、揺り戻しか?そういえば、韓国でもどうせ将来家も買えない、結婚もできないから貯金するより消費だと、若者がブランド物を買っているとネットで見たような。私が貯金か消費かで悩んだり、消費したいと思っているのも、無関係じゃないかも。将来がこんなに不安じゃなければ、適度に消費できる。罪悪感を持つこともない。貯金もできるよね、どうせ老後3000万も貯まらないしと思うことなくできる気がする。老後は3000万になったらしいよ。将来のことを考えると、自動的に仕事のことを考えないといけなくなるから、嫌だ。最近、というかここ2年位?かな、妬んでもいいやと思ってきた。元々僻みっぽい性格だからすぐ妬んじゃうんだけど、その前は多分妬んでいることにも気がつかずただいらいらしたり感情に振り回されていて、そのうち妬んでると気がついて、妬んではだめだとなって、今は別にいいや。だって妬まないなんてできない。あの人やあの人がうらやましくてしょうがない。いいないいな。感情に振り回されることもないし、自分を責めることもないし、妬むぐらい別にいくない?まったくないわけじゃないけど、前よりは減っている気がする。あ、「ZERO WITH DIE」がまた人気なのも、今を楽しむだけの消費文脈?

珍しく予約枠に余裕があるので、前から読みたかった「狂うひと」を予約。もう1枠あるから何か予約しようか迷って、でも、読みたい新刊が出てくるかもしれないので、念のため空けておくか、でも、まあそしたら予約消してもいいなという本もあるし、1ヶ月くらい前に予約した新刊で、新刊は予約できるようになってから1ヶ月以上は待つから、それが順番待ち1なんだけど、他に予約者がいないんだよね、だから週末本借りた後に予約し直してもいいかなと思って、まさかいきなり5とか予約は入らないだろうし、1は可能性ありだけど、1ならまあいいかなと思い、「アンダイング」を予約する。去年の11月頃に取り消してそのままだった本。予約一覧見ていると、小説が1冊しかない。それに気がついた瞬間、だめだな、もっと小説を読まないとと思ったので、小説を読もう。週末借りて、その枠で何予約しようかな。「一日三秋」の著者の本にしようかな。今借りたいなと思っている新作達もほとんど小説じゃないんだよね。まあ好きに読めばいいんだろうとは思うんだけど、小説読んでないことに気がつくと、焦りというかなんというかそういうのがあって落ち着かなくなってくるんだよね。

「春になったら」見た。憲武が憲武にしか見えない場面もあって、その瞬間はひゅっと引いてしまう。ドラマなので演者本人に見えてしまうのは、苦手なんだよね。それ以外はいいかもなので、続きは見る。

ユニクロのドレープデニム、どうだろう。去年買ったタックワイドパンツに形が似ている気がして、生地に厚みがなければいけるかも。