2023.2.10

出遅れた。伏尾美紀の「数学の女王」15番目。去年角川のフェスなのに、間違って買った講談社の「北緯43度のコールドケース」の第2弾。市外の図書館でこの番号。市内は64の予約数で、でも、蔵書が4冊だからそんなに変わらない。でも、4冊ある方が早く回ってきそうな気がしない?知らんけど。でもでも、市内の予約枠が空いてない。15だと、1年後じゃん。電子もあるし、買おうかな。

「アイ・キャン・スピーク」見終わった。感想にはネタバレあり。区役所の8000件以上もの国民請願を出し、役所の職員から「妖怪ばあさん」と呼ばれ、煙たがられているオクプン。彼女は英語を勉強しているが、思うように上達しない。ある日、英会話教室で外国人講師と会話を交わす、区役所職員パクを目撃したオクプンは、彼に英語を教わろうとする。

このオクプンが、目的のためならなんでもするのがすごい。国民請願を窓口に出したら、番号札を持っていないからと、パクが次の番号札の人を呼んで、オクプンことを相手にしない。そしたら、翌日、オクプンはちゃんと番号札取ってくるんだけど、一つ提出して、パクが次を呼んだら、それもまたオクプン。他の職員が呼んだら、それもまたオクプンと、一人で何枚も番号札を取っていた。おかげでロビーは混雑して、パクはオクプンの対応をすることになる。まあ、迷惑ちゃ迷惑なんだけど、他にもパクに1度は断られたけど、英語を教えてもらうために、区役所の待合室にお茶やお菓子を持ち込んで、パクの目の前で英語の教科書を開いて居座って見せたり、まあ、迷惑なんだけど、オクプンの性格がよく表れている描写で、コミカルに見せてくれるので笑っちゃった。パクは、両親が亡くなっていて、高校生の弟がいる。その弟がオクプンにご飯を食べさせてもらっていることを知り、オクプンに英語を教えることにする。でも、オクプンがなぜ英語の勉強をしているのか、この段階でもはっきりとは書かれない。オクプンには、アメリカに養子に行った弟がいる知ったパクは、弟と話すことが目的かと思い、弟に電話をかけてみるが、弟は姉とは話したくないと拒絶する。その頃、オクプンの長年の親友が入院する。親友は認知症のような症状で、記憶があいまいになっている。病室に新聞記者が現れ、オクプンに取材を申し込む。後日、その新聞を見た、近所の人たちは驚く。オクプンは元従軍慰安婦で、同じく従軍慰安婦だった親友は、事実を伝えるため世界各国を回り講演をしていた。しかし、日本で講演した際、「白米を食べるために慰安婦になった」と勝手に訳されてしまい、二度とそんなことがされないよう、自分たちの経験を伝えるため、英語を勉強していた。しかし、自分の体調が思わしくないことを悟った親友は、オクプンに跡を継いでほしかった。オクプンは親友の思いを継いで、アメリカで証言することを決める。もうさ、慰安婦のことが分かってから、辛くて辛くて、一番辛かったのは、オクプンが母親の墓に語り掛けるシーン。弟がオクプンと話したくないっていうのも、母親がオクプンに優しい一言もかけてやらずひどい態度をとったのも、世間が「白米を食べるために慰安婦になった」って目で見ていたからだよね。満州開拓団が、食料をもらうために、未婚の女性にソ連兵に性接待させて、無事に帰国したら、その女性たちは世間から非難され差別を受けたって話を思い出した。しかも、開拓団で一緒だった人も差別をした。オクプンがアメリカで証言する際、日本側がオクプンは元慰安婦だったという申請書を出していないので、証言する資格がないって言い出すんだけど、こんな扱いを受ける世間で、親や兄弟さえも差別する世界で、どうして申請しないことが責められるんだ。人としての心はないのか。最後にテロップで、日本側は謝罪していないって出る。ネットの感想を見ていると、ほのぼのしたコメディかと思ったら、途中で慰安婦の話が出てきて驚いたとか、辛い話だと思っていなかったので辛い話なら見たくなかったって出てくる。これは完全に宣伝が間違っていると思う。この作品は「元慰安婦シナリオ企画案公募展」で選ばれたシナリオが元になっている。でも、日本の宣伝だとそれは分からない。ほのぼのしたコメディだと思わせるようなビジュアルになっている。これはやってはいけないよ。

休みだ。週末DVD返却しに行ったとき、また新作レンタルするか、それともアマプラで見逃してた映画見るか、いっそネットフリックにもう入ってしまうか。