2023.7.4

「100分de名著」見た。柚木さんによる「放浪記」。結局放送前には読めなかった。「Y2K新書」で柚木さんは、色んな作品が紹介されてあれも見てないこれも読んでないと言う声が届くけど、別に見なくても読まなくてもいいと言っていた。読んでないこと見ていないことに焦ったり、引け目を感じる必要はない。自分の読める範囲で楽しむのが一番というスタンスからくる発言だと思う。「100分de名著」に出演するにあたっても、「放浪記」を読む必要はないし、テキストも出ているけど読まなくてもいい、番組を見たら、読んだことになるって言ってた。私は楽しむために、事前に読んだり、紹介された本を読んだり、関連することを調べるのは好きだけど、毎回毎回できるわけじゃない。前回の「ショック・ドクトリン」だってテキスト途中までしか読んでないし。自分のできる範囲でやるしかないんだけど、分かってはいるけど、ものすごい読書量の人や、新作映画劇場でばんばん見ている人に、まあ、引け目は感じる。

林芙美子の話題は「Y2K新書」でも出た。番組でも出たエピソードで、吉屋信子の家によく女性の作家たちが集まっていて、芙美子が来ると聞いたら、他の女性たちが嫌がる。けど、吉屋信子は優しいから、そんなこと言わないでと芙美子を迎い入れてくれたらしい。田辺聖子が書いた「ゆめはるか 吉屋信子」を読もう読もうと思って読めてなかったら、最近文庫で出てて本屋で見かけた。芙美子は女性だけではなく、男性作家からも嫌われていたみたいで、柚木さんは、確かに芙美子は嫌われていたけど、それは当時の文壇の在り方の問題や、仕事をがむしゃらに頑張る女性への偏見もあったのではないかと指摘。「放浪記」を読む上で忘れてはいけない視点は「貧困とメンタルヘルス」。芙美子は貧困だったから、他の人からひんしゅく買うぐらい働いて、嘘ついて就職して、食べ物盗んだりする。貧困から這い上がる女性を「健気」に書いた舞台版放浪記とは違い、原作の「放浪記」の芙美子はワルだ。そのワルにも理由がある。そこを正直に書いた原作の方が面白そう。あと、芙美子はよく「死にたい」と書いていたらしい。本当に死にたいわけじゃないけど、それでなんとなく気が晴れる。風呂で気を紛らわすものがないとき、「いざとなったら死ねばいい」と唱えていた身としては、わかる。最近「どうせ死ぬ」に変わった。前にどうせ死ぬと思ったら、自分の悩みなんてどうでもいいことに思えるって書いたら、「どうせ死ぬ」の方がおかしみがあっていいと思った。

プラトニック」の続きを見始めた。ネタバレあり。シルヴィアが再就職するんだけど、1日でくび。その理由が、久々の仕事と長時間労働で疲れて立ったまま寝たら、後ろの壁にかけていた事務所トップの肖像画に寄りかかってしまい、破損させてしまったから、なのは、このドラマの雰囲気には合っているけど、中年の再就職を書いてほしかった身としてはがっかり。その後の修復とか、人事から早く出てけって言われたシルヴィアが子どもじみた真似するところとか、面白かったけどね。

「ハンチバック」が掲載されている文芸誌が届いたので、カウンターに借りに行ったら、間違って6月号を借りてしまっていることに気が付いた。「ハンチバック」が掲載されているのは5月号。6月号には芥川賞候補の別の作品が載っているので、枠が空いたら予約しようと思っていたからいいんだけど。

まだ火曜日。早く休みにならないかな。つまんない。「日曜の夜くらいは」最終回。結局お金と出会いか。片方だけでも難しいのに、両方手に入れられるのなんて無理無理。例えばお金だけだったら、3千万を分けた後、3人はもう会わなかったらどうなっていただろう。例えば宝くじ当たらなくて、出会いだけだったら、サチは2回目のバスツアーに参加しただろうか。お金と出会いどっちがほしいか。お金があれば、フルタイム以外の仕事を選べるので、休みが多くなった分外出も増え、出会いも増える気がする。けど、コロナもあるしどうだろう。お金があると、今の仕事を辞めてもいいと思える心の余裕ができる。出会いがあったら、たまに会って高いアイス食べながら愚痴るんだろうか。それはいいかもしれない。たまに休み合わせてバスツアーに行ったり、カフェ巡りしたり、お泊り会したり。それはとても楽しいかもしれない。つまり、両方ほしい。どっちか選べと言うなら、お金がほしい。フルタイム労働からの解放ほどほしいものはない。それを可能にするのは、お金の存在。7月の新ドラマが始まっている。勉強をするから、あんまり見ないでおこうと決めている。