2024.1.24

直木賞受賞の河崎さんが安住さんのラジオに出ていて、授賞式に牛柄のTシャツを着ていって、突っ込み待ってたのに誰も突っ込んでくれなかったって言ってた。面白い人。河崎さんは今日の朝日にも掲載されていて、大学卒業後実家で羊飼いをして、30目前で小説を書き始める。ラジオでは今は羊飼いを辞めて、執筆に専念していると言っていた。「ともぐい」は熊の話で、年末に本好きの友達と会った時今年読んだ中で一番面白かったと話していたのが河崎さんの「清浄島」でキツネのエキノコックスの話。あれ、私河崎さんの本1冊読んでことあるけど、ちょっと毛色が違うんだけど、記憶違いかなと調べてみたら、やっぱり読んでる。読んだのは「介護者D」で、他の本も調べてみたら、これだけちょっと毛色が違う。なんで読んだかと言うと、30歳派遣社員の女性が、父の介護で実家に戻ることになる。閉塞感の中、推しだけが癒しの存在という、近い将来来そうな現実だったから、予行演習。「ともぐい」は予約数がすごい数なので諦める。ちょうど、前回の直木賞受賞作の「極楽征夷大将軍」の順番が回ってきた。2段組みで読みごたえがありそう。その前に「狂うひと」を読んでしまおう。順調に読んでいるつもりだけど、900ページ越えなのでまだ半分。敏雄はミホが自分の日記を読むことを分かっていて、愛人のことを日記に書いていた。敏雄と交流のあった作家たちから、過去に旅館の女中に対しても同じことをしていたと聞いたこと、また敏雄の女癖の悪さは有名だったこと。そして、敏雄自身もミホが自分の日記を見るだろうということを、戦争中のノートのやりとりから確信していたこと。それは何のためかと言うと、小説を書くため。そして、ミホの共犯関係も暴かれていく。日記を見る前から愛人のことを知っていたこと、敏雄の求める女性像になり、「書かれる」ことで愛を確かめていたこと。これが2人の間だけの出来事ならいいんだけど、実際にはもう一人の書かれた女、愛人がいるわけで。「死の棘」の中に彼女の名前は出てこないんだけど、文壇の中では彼女のことだとみんなが知っていた。最大の犠牲者は彼女だという言葉が重い。彼女は亡くなり、死因が分からない。自殺を思わせるような記述があるけど、最後まで読めば分かるのどうなのか。彼女が気の毒になった。彼女のために今でも怒ってくれる作家仲間がいることが救い。これは、女性2人なんだよね。男性たちは、島尾は昔からああいうやつだからね、という仕方ないよね的なニュアンスがあるのがむかつく。本の中に「田村俊子賞」というのが出てきて、聞いたことあるけどよく知らないので調べてみたら、田村俊子という作家がいて、彼女が亡くなった後優れた女性作家に送られた賞とある。ウィキに「俊子に夫を寝とられた佐多稲子も選考委員」となり、「その様子は瀬戸内寂聴孤高の人」に詳しい」とあるんだけど、この頃の文壇は色々激しいし、内輪もめが本にされちゃうの多くない?田村の友人の湯浅芳子も賞の設立にかかわっていたみたい。宮本百合子との往復書簡読んでない。「狂うひと」、激しい夫婦げんかが毎日のようにあって、子ども連れて自殺しようとしたり、子どもたちも犠牲者だなと思っていたら、マヤちゃん声が出なくなってしまったみたい。かわいそう。現在の伸三はちょくちょく出てきて証言するんだけど、マヤが全く出てこないのが気になる。

ベルイマン島にて」と同じ日に「飢餓海峡」も借りたので、週末までに見ようと思ったら、1度視聴したら7日間は見れるみたいだったので、ちょっと保留。他の作品はだいたい2,3日で見れらなくなるので、これもそうだと思っていたんだけど、7日あるなら来週でもいいかも。

アカデミー賞のノミネートが発表になった。毎年書いているけど、なんだかんだで気になる。

このままでいいわけがない。いいわけがないけど、どうしたいのか、どうなりたいのか、そのために何をしたらいいのか、なんにもしたくない、できるとも思えない、こんなはずじゃなかった、自分が自分じゃなければいいのに、いつまで続くのか、いつまでも続くのか、それが嫌なのに、続かないことが分かるのが怖い、情けない、でも仕事がないと生活できない、なら割り切ればいいのに、それもできない、同じことぐるぐるぐるぐる考えて嘆いて、どうしようもない、辛い、助けてほしい、他力に来てほしい、5月末に何かあるのかな、あってほしいしなにもないほうがいいし、無理耐えられない、全然大丈夫じゃない、全然、自分が情けない。恵まれている方だと思うんだよね、だからそう自分に言い聞かせている。恵まれているんだから、お金がもらえるんだから、生活ができるのだから。明日行けば3連休。明日がどうか秒で過ぎますように。秒でとか初めて使った。起きた瞬間一日が終わってほしい。そしたらまた寝て、起きたら3連休。

友達が台湾に行っている。いいないいな、でもやっぱり決心がつかない。第10位が老後の資金を貯めておけばよかっただからね、老後に後悔するんだよ、きっと、あの時旅行なんて行かなければよかったって。老後にあの時旅行に行って入ればよかったとは思いそうだけど、死ぬときには思わなさそう。知らんけど。死ぬときに、やりたいことをやればよかったと後悔するのは、自分のやりたいことが分かってないんだよね。分かっていたらもっと具体的になると思う、下の順位の旅行とか勉強とか。それか、やりたいことなんてないのかも。今の人生に満足していなくて、虚しくて、それはやりたいことをやってこなかったからだと思えば、まだ救いがある。やりたいことがないという事実に向き合わなくて済むし、かりにやりたいことやっていても虚しいままだったかもしれないということから目を背けられる。虚しい虚しい。この虚しさと引き換えにお金を得て、生活をする。早く休みたい。

ツイッターで、高級料亭や老舗旅館で男女差別を受けたとのつぶやきを多く見て、私はほとんど一人行動だし記念日を祝う男性もいないし両親も行くタイプじゃないから、高級料亭にいったことはないし、旅行中は観光して回りたいので部屋でゆっくり過ごすような老舗旅館に泊まったことはない。高級料亭には興味ないけど、内装に興味があって老舗旅館には泊まってみたいと思っていた。あと、中年にもなってそういう場に行ったことがないことに若干のコンプレックスもあったけど、男尊女卑が当然のように根付いているような世界なら行かなくていいと思った。なんでわざわざ金払って時間かけて移動して差別を受けに行かなければならないんだ。話ずれるけど、京都で寺に泊まれるプランがあって、少し興味は惹かれたけど、寺の夜に一人は怖いからやめた。怖くない?人といても怖いけど、一人はもっと怖い。