2024.3.14

出張がめでたくJRになったので、JRの中で何を読もうか考えて、読みかけの本はハードカバーで重かったり、もう終わりそうだったりと適さなかったので、朝井まかて秘密の花園」を買ってしまった。図書館には入っているんだけど予約数が多くて予約してなかったんだよね。読むの楽しみと思っていたのに、JRで読んでいたら、具合が悪くなってきた。酔ったのかも。最悪。酔ったら寝るしかない。行きはほとんど読めなかった。帰りは酔うことなくまあまあ読めた。主人公は、滝沢馬琴。「らんまん」のすえちゃんが好きだったあの馬琴先生。「南総里見八犬伝」は有名だけど、それが出るまでも、出てからも馬琴先生の人生は、大変そう。来年の大河の蔦屋重三郎も出てくる。朝井さんは「ボタニカ」で万太郎の物語も書いていて、大河朝ドラとのリンク感がすごい。「ボタニカ」も読みたい。

出張先でお弁当が出て、その時お弁当並べたりお茶用意したりしてくれる人が、去年の夏に辞めて、新しい人が来たんだけど、その人から私だけお茶を出されないという嫌がらせを受けていて、言えば出すし、席にいない時はあるとこ分かっているから自分で出していたんだけど、嫌だなと思っていたら、辞めたらしい。わあい。自分に嫌な態度を取る人に、どう接するか問題で、私は職場だったら最低限のやりとりに徹するタイプで、挨拶とか報連相とかだけね、なので別にいいやと思いつつ、でも嫌がらせには傷つく。退職は朗報だった。

本屋で「それでも会社は辞めません」という小説を見かけて、内容としては使えない職員の左遷先と言われる部署に異動になった主人公が、「「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く」とあったので、どういう経緯でタイトルに至るんだろうと気になり、図書館で予約。著者名に覚えがあったけど、小説家ではなかったので調べるのを怠った結果、ポジティブ心理学を元にしたような小説を引いてしまった。ポジティブ心理学の本とか読んでいた頃に、よく目にした名前だった。借りてから著者紹介で知り、どうしようかなと迷ったけど、ここからネタバレ書くけど、主人公の初芽は新卒で入った人材派遣会社で、会社に損害を与えたため、入社数ヶ月で左遷。その原因は、担当した派遣社員が派遣先で商品の購入や、高齢者に高額の契約を促すよう強要されたのが嫌で、それを初芽に訴えてきた。派遣先にそういうことはしないよう注意したところ、派遣先から今後おたくの会社とは契約しないと契約を打ち切られる。しかも、その派遣社員が派遣期間を途中で解雇になったので、その分の休業補償を求めてきて、それを派遣会社が払うことになった。しかし、休業補償を求められることを派遣社員に教えたのは初芽だった。会社の研修で習ったことを覚えていたのだった。会社のルールとしてはだめなんだけど、そもそも人材派遣会社のやり方に不満を覚えていたので、この時点ではちょっと痛快だったんだけど、ここくらいだった。初芽は偶然知り合った観賞用の魚を売る魚屋に、よく立ち寄り会社の悩みを聞いてもらっているんだけど、この店長が言う言葉が全部自己啓発書の受け売りみたいだし、中年の男から若い女へのアドバイスという立ち位置も気になってくる。最後にはやりがい搾取を推奨するようなことも言う。左遷先の部署は、実は初芽みたいに生産性はないけど、派遣社員にスーツを貸してあげるとか、朝起きれないというなら毎日起こしに行ってやるとか、そういう無駄なことをしている社員が集められ、その親切や優しさを数値化し、ある意味別の生産性を見えるようにするための部署だった、というホラー展開なんだけど、書いている方はホラーでもなんでもなく、いいこととして書いているので、さらにホラー味が増す。この会社に新しい生産性を導入したら、やりがい搾取の加速、サービス残業の増加間違いなしだと思うんだけど。しかも、初芽は「「逃げたらいい」と「逃げ場なんてない」の狭間で揺れ動く」なんてことがない。ここが読みたかったのに。キャラクターも左遷先部署にいるのは、少し変わっているけどいい人達で、初芽の元上司などの生産性の高い人たちは性格が悪いという、単純化されていて、面白みに欠ける。本屋で見かけたときはまだ蔵書がなくて、図書館に入った時には予約数が5だったので、買おうか迷ったときもあったけど、買わなくてよかった。

文化系ラジオLIFEは事務がテーマ。「事務に踊る人々」という本が、有料配信だった回で紹介されて、盛り上がったのがきっかけらしい。雇われていると会社でやってもらえるから楽という意見と手続きが煩雑とか余計な仕事が増えるとの意見もあり、フリーランスだとぜんぶ自分でやらないといけないのが大変だけど、やった事務は収入につながるのでテンションが上がるなどの意見があって、面白い。それぞれの得意な事務、苦手な事務や、どこからどこまでが事務なのかという話になり、とあるメールで自分の分野や本来の仕事ではなくかつ苦手なことを事務と大雑把に分類しているのでは?との意見が興味深かった。この自分の本来の仕事ではないものを事務に振り分けるのが、事務を下に見る風潮にもなっていそうとの指摘も納得。幹事としての調整や、予算立案は事務なのか?誰かによると(いいかげんすぎる)、事務とは書くことらしい。多分パソコンとかない時代の話なんだけど、そう考えるとますます事務とは?となった。面白いんだけど、本も読んでみたいんだけど、仕事のこととなるとコンプレックスが。自分の仕事を語れない。

返却したバッグ、お気に入りに登録したままだったので、返却されましたよ借りられますよのお知らせが来て、見に行ったらもうレンタルされていた。他でたくさん使ってもらうんだよ。スウェットは太って見えるので悩んだけど返却。すんごい柔らかくて、スウェットのごわごわ感が全くなくて、肌触り最高に気持ちよかった。