感想(本)

2022.3.27

「わたしは贋作」を読んだ。感想にはネタバレがあります。 わたしは、画家。アカデミー卒業後、挫折もあったがようやく軌道に乗ってきた矢先、住居兼アトリエが火事にあってしまう。買い手が決まっていた作品も燃えてしまい、予定している展示会の日程もずら…

2021.3.23

「デスゾーン栗城史多のエベレスト劇場」を読んだ。 前半は昨日書いたような感じで読んでたけど、後半は悲しくなってきた。彼の登山に対する姿勢を批判した記事を読んだのは、たぶん亡くなった後だった思う。彼は自身の登山の様子を「夢の共有」と名付け、動…

2021.3.14

「あのこは貴族」本を読み終わった。本には本の、映画には映画のよさがあって、両方よかったけど、選べと言われれば、平田里英がいるから、映画だ。本では「平田佳代」という名前で、基本設定と性格は変わらないが、私は映画の2ケツと、「すいませーん、ビー…

2021.2.7

念入りに殺された男を読んだ。感想にはネタバレがあります。一部、春にして君を離れのネタバレもあります。 主人公のアレックスは、夫、娘2人と暮らし、田舎でペンションを営んでいる。アレックスは過去に作家を目指して挫折、精神のバランスを崩し、精神病…

2021.1.31

ジャナ・デリオンのワニ町シリーズの第4巻が刊行されるとのニュースを聞き、1巻読んでから読もう読もうと思って手を付けていなかった2巻と3巻を読んだ。おもしろい。1巻であんまり覚えてないことも、2,3巻でさりげなく説明してくれるからありがたい。本シリ…

2021.1.24

「ひとり暮らしの戦後史-戦中世代の婦人たち-」読み終えた。本書は、敗戦から30年経った1975年に出版された。戦争で辛い思いをして、懸命に生きてきた人々の中で、あまり語られることのない、約100万人いると言われている独身女性について調査し、書かれた…

2021.1.12

「ディスタンクシオン」のテキストを読み終えた。 岸さんはブルデューは階層構造に対する怒りがあると言う。生まれ持った資本量や資本構造よって決まるハビトゥス、それを社会での地位に再生産させる学校教育の構造、上位階層にいる人たちがそこにいることが…

2021.1.6

年末に買った「ディスタンクシオン」のテキストを読み進めている。ブルデューは芸術作品との偶然の出会いを否定する。「私たちの日常的な文化的行動、すなわち趣味は、学歴と出身階層によって規定されているというのです。」「芸術作品の素晴らしさを心から…

2020.12.21

「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」という本を読んでいる。分厚い本で、まだ70ページくらいしか読んでないけど、辛くて救われる。 自分の仕事はブルシット・ジョブだと、アンケートの寄せられた仕事内容を読んでいると辛くなってくる。と同…

2020.12.18

「ライフスパン」を読み終わった。老化は病気だから治療できる。人が老化するのは当たり前のことだと思っていたので、なんで老化するのかなんて考えたことがなかった。著者は子どもの頃から疑問に思っていたらしい。本書はどんな研究がおこなわれてきたか(…

2020.11.14

旅行に行くときは本を必ず持っていく。一人なので、待ち時間や移動の時に読むし、旅先で古民家カフェや、老舗の喫茶店なんかをめぐるので、そのお店で読むのも楽しみ。一度、旅の途中で読み終わってしまい、帰りの飛行機読むものがないから、空港の本屋で買…

2020.10.21

「絶望名人カフカの人生論」という本を読んだ。 タイトルに偽りなし。まさに名人。 「将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。 将来にむかってつまずくこと、これはできます。 いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。」 あまりにも突…